インターネットゲーム障害:新しい現象の臨床的意義を検討する

Internet Gaming Disorder: Investigating the Clinical Relevance of a New Phenomenon

Andrew K. Przybylski, Ph.D., Netta Weinstein, Ph.D., Kou Murayama, Ph.D.

目的
米国精神科学会(APA)は、インターネットゲーム障害を今後研究が進められるべき精神疾患と認定しているが、インターネットゲーム障害の有病率や、提案されているインターネットゲーム障害の基準の妥当性と異文化間での頑健性が、ほとんどわかっていないことを認識している。このように理解にギャップがあることに応え、本研究テーマで初となる今回の研究では、APAガイダンスを用いてインターネットゲーム障害の期間有病率を推定し、提案されている指標の妥当性を検討し、異文化間および男女間での信頼性を評価し、ギャンブル依存症および問題の多いゲーム行動のゴールドスタンダード研究と比較し、身体的・社会的・精神的健康に対する影響を推定した。

方法
大規模な国際コホートを用いた4件の調査研究(18,932名)について、データ収集の前に確証的仮説のための解析計画を登録する、オープンサイエンス法を使用した。

結果
ゲームをした人のうち、2/3以上はインターネットゲーム障害の症状をいずれも報告しなかった。本調査により、インターネットゲーム障害の急性の診断基準を満たすのは一般集団のごくわずかな割合(0.3〜1.0%)であろうことが示された。ギャンブル障害との比較により、インターネットをベースにしたゲームは、ギャンブルよりは有意に依存性が低い可能性があり、より一般的には、制御のむずかしさがテレビゲームと同程度であることが明らかになった。

結論
インターネットゲーム障害とゲームへの没頭性を関連付けるエビデンスは強力であったが、身体的・社会的・精神的な健康への転帰との関係については一貫した結果は得られなかった。

(Am J Psychiatry 2017; 174:230−236 監訳:産業医科大学 医学部 精神医学教室 新開隆弘先生)


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