気分障害とサイコーシスに共通する次元的報酬障害:コネクトームワイド関連研究

Common Dimensional Reward Deficits Across Mood and Psychotic Disorders: A Connectome-Wide Association Study

Anup Sharma, M.D., Ph.D., Daniel H. Wolf, M.D., Ph.D., Rastko Ciric, B.A., Joseph W. Kable, Ph.D., Tyler M. Moore, Ph.D., Simon N. Vandekar, B.S., Natalie Katchmar, B.S., Aylin Daldal, B.A., Kosha Ruparel, M.S.E., Christos Davatzikos, Ph.D., Mark A. Elliott, Ph.D., Monica E. Calkins, Ph.D., Russell T. Shinohara, Ph.D., Danielle S. Bassett, Ph.D., Theodore D. Satterthwaite, M.D., M.A.

目的
アンヘドニアは多くの精神障害に共通して認められ、重大な能力障害を引き起こす。次元的な概念化に基づき、アンヘドニアの重症度が特定の神経ネットワークにおける報酬障害の診断横断的な連続体と関連していることが提案されている。アンヘドニアに関連した過去の機能的結合研究は、領域特異的なシードをベースとした分析を用いた、特定の疾患の症例対照比較を中心としていた。今回著者らは、さまざまな精神病理を有する成人集団の報酬反応性と関連した全体的な機能的コネクトームについて検討した。

方法
5つの診断群の成人225名から成るサンプル(うつ病32名、双極性障害50名、統合失調症51名、サイコーシスリスク39名、健康対照被験者53名)において、著者らは、多変量距離ベースマトリックス回帰を用いて、報酬反応性の次元的尺度(行動活性化尺度の報酬感受性サブスケール)と安静時の機能的結合との関連を検討するコネクトームワイド解析を行った。

結果
著者らは、側坐核、デフォルトモードネットワーク、帯状弁蓋ネットワークに、報酬反応性と関連した結合性障害の焦点を見出した。追跡解析により、特定の大規模機能ネットワーク間の結合性障害と、大規模機能ネットワークと側坐核との結合性が明らかになった。報酬障害は、側坐核とデフォルトモードネットワークの結合性低下および側坐核と帯状弁蓋ネットワークの結合性増加と関連していた。また、報酬反応性の障害は、デフォルトモードネットワークの過剰結合性およびデフォルトモードネットワークと帯状弁蓋ネットワークの結合性減少と関連していた。

結論
これらの結果は、報酬障害の病態生理における側坐核の重要性を強調しており、大規模ネットワークの結合性の区別可能なパターンが、さまざまな臨床診断カテゴリーにおける報酬機能異常の神経生物学において重要であることを示唆している。

(Am J Psychiatry 2017; 174:657–666 監訳:名古屋大学医学部附属病院 親と子どもの心療科 岡田俊先生)


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